別冊秋号 オピオイド
PART1 臨床編
8 オピオイドによる呼吸抑制と拮抗薬(ナロキソン)の使い方
田口 奈津子
1
1千葉大学医学部附属病院 麻酔・疼痛・緩和医療科
pp.49-54
発行日 2022年9月15日
Published Date 2022/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200290
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けしの花Papaver somniferumからの抽出物オピウムは,痛みをはじめとしたさまざまな苦痛の緩和に強力な作用を有することが知られ,長年医療の現場で使用されてきている。一方で,多くの薬物と同様に,副作用とされるさまざまな反応,すなわち呼吸抑制,便秘,耐性形成,依存形成などによる弊害も報告されている。なかでも,オピオイド誘発性呼吸抑制opioid-induced respiratory depression(OIRD)は,オピオイドによる死亡原因の第1位であり,現在なお解決できていない問題である。
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