Japanese
English
Bedside Teaching
非解剖学的バイパス
Extraanatomic bypass
古川 欽一
1
Kinichi Furukawa
1
1東京医科大学外科
1Dept. of Surgery, Tokyo Medical College
pp.375-379
発行日 1982年4月15日
Published Date 1982/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203960
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Extraanatomic bypass (以下EABと記す)とは解剖学的な正規の経路,位置をとらずに非解剖学的バイパスによって血流を改善しようとする方法である。本来ならば解剖学的位置にて完全修復するのがより好ましいわけであるが,本術式は次のような症例に対しその適応があると考えられている。すなわち,1)従来の方法より手術侵襲が少ないので,比較的riskの悪い症例,2)手術操作が比較的簡単で,手術合併症も少ないので適応の拡大が得られ,全身的に動脈硬化が進展し直達手術が困難な症例,3)病巣を回避することが可能なため,感染巣を有する症例などがその適応となる。
このEABは,従来まではpoor risk症例に対するpalliative operationあるいはsalvage operationと考えられていたが,現在では積極的な手術適応の拡大という意味で行われるようになった。
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.