Japanese
English
研究
冠状動脈より気管支動脈への側副血行路のみられたチアノーゼ性心疾患の検討
Investigation of collaterals between the coronary and the bronchial arteries in cyanotic heart disease
城間 賢二
1
,
須磨 幸蔵
1
,
竹内 靖夫
1
,
辻 隆之
1
,
井上 健治
1
,
吉川 哲夫
1
,
成味 純
1
,
小山 雄次
1
Kenji Shiroma
1
,
Kozo Suma
1
,
Yasuo Takeuchi
1
,
Takayuki Tsuji
1
,
Kenji Inoue
1
,
Tetsuo Yoshikawa
1
,
Jun Narumi
1
,
Yuji Koyama
1
1東京女子医科大学第二病院循環器外科
1Tokyo Women's Medical College 2nd Hospital
pp.197-202
発行日 1982年2月15日
Published Date 1982/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203933
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肺動脈狭窄を伴うチアノーゼ性心疾患には気管支動脈や場合によっては肋間動脈,内胸動脈が発達し,体肺側副血行路を形成することがある。これは減少した肺血流量を補うための生体の合目的的な作用と考えられる。このような側副血行路の1つとして冠状動脈が気管支動脈と交通し、肺血流増加の役割を果たしていることが観察されたのは,それほど新しいことではない。しかし、選択的冠状動脈造影を用いて検討したのはこれまでほとんどみられなかった。著者らは昭和49年よりチアノーゼ性心疾患に対して,より詳細な診断を得るために,積極的に選択的冠状動脈造影を行ってきた。その結果,非チアノーゼ心に比し,高頻度に冠状動脈異常が発見され,手術の際に術式の選択にあたってきわめて有用であった1,2)。検査を行った症例で冠状動脈と気管支動脈との異常交通例は意外に多数存在したので,今回はそれらの症例につき報告する。
Preoperative selective coronary angiographywas performed in 39 cases of cyanotic congenital heart disease, aged 2 to 28 years, in order to access the presence of anomalous coronary arteries. This assessment is important to prevent the injury to the coronary arteries during sur-gical correction.
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