特集 完全把握をめざす小児の心疾患
先天性心疾患の基本
チアノーゼ性先天性心疾患
宗内 淳
1
MUNEUCHI Jun
1
1地域医療推進機構九州病院小児科
pp.475-480
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001588
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はじめに
チアノーゼ性先天性心疾患とは右→左短絡を生じる心血管構造異常全般を総称し,必ずしも動脈血還元型ヘモグロビン量によらない。出生前診断率向上や産科での生後経皮的酸素飽和度測定の啓発(本特集のコラム「日本におけるパルスオキシメータを使用した重症先天性心疾患のスクリーニング」参照)により,チアノーゼ型先天性心疾患の多くは新生児期に診断されるようになってきた。しかし依然,予期しない生直後チアノーゼの新生児の診断,段階的手術計画途上にある乳幼児の管理,やむなくして姑息術の状態で生活を送る年長児・成人の診療は経験される。
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