Japanese
English
特集 呼吸不全の病態と治療
高頻度人工呼吸HFPPVの生理と呼吸不全
High frequency positive pressure ventilation:its physiology and application to acute respiratory failure
諏訪 邦夫
1
,
田上 恵
1
Kunio Suwa
1
,
Megumi Tagami
1
1東京大学医学部麻酔学教室
1Dept. of Anesthesiology, Univ. of Tokyo
pp.23-27
発行日 1982年1月15日
Published Date 1982/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203906
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人工呼吸の頻度を大幅に増加させたいわゆる高頻度人工呼吸High frequency positive pressure ventilation(HFPPV)は,始め北欧で発達し,近年では北アメリカや日本でも注目を集めており1-6),種々の研究が行われている。特に急性呼吸不全に対するHFPPVの応用の可能性に関しては,実験的および臨床的な示唆がえられて興味深い7-9)。本稿ではHFPPVの生理と急性呼吸不全への応用に関して実験データといくつかの考察を加える。なお,用語に関してであるが,HFPPVなる語は主としてスエーデンで用いられており,その呼吸数は1Hz (60回/分)から3Hz強(200回/分位まで)のようであり,一方,15Hz (900回/分)という高い呼吸数を用いているカナダのグループは"Oscillation"(振動;発振)という語を用いている。本文で明らかなように我々はこの二つのグループの周波数にまたがって研究考察を行っているが,一応先駆者の命名であるHFPPVを採用しておきたい。
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