解説
HFPPV (I)—定義,歴史,装置
諏訪 邦夫
1
Kunio Suwa
1
1東京大学医学部麻酔学教室
1Dept. of Anesthesiology, Univ. of Tokyo
pp.589-594
発行日 1981年6月15日
Published Date 1981/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203781
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高頻度陽圧呼吸HFPPV (high-frequeney positive pressure ventilation)は,人工呼吸の呼吸数を極端に増加させた方法である。1970年ごろ,スエーデンにおいて,初めは動物実験用に1),ついで臨床麻酔の特殊な状況で種々に応用されていた2)が,最近特に急性呼吸不全時における人工呼吸法として注目をあびるようになった3,4)。本誌でもすでに1976年に菅井直介先生が解説を試みられているが5),その後いろいろと知見も加わっており,また筆者自身がこのための人工呼吸器を開発し6),そのガス交換能を検討したりもしている7)ので,改めて解説を試みたい。本解説は二部にわたっているが,第一部はいわゆる解説であり,これに対して第二部はHFP—PVに対する疑問,問題点などに対して筆者の実験データと仮説を提出するものである。
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