Japanese
English
装置と方法
Oscillation法による呼吸抵抗の測定
The Measurement of Respiratory Resistance by Oscillation Technique
杉山 吉彦
1
,
今岡 薫
1
Yoshihiko Sugiyama
1
,
Kaoru Imaoka
1
1日本光電工業株式会社
1Nihon Koden Kogyo Co. Ltd.
pp.1041-1046
発行日 1969年12月15日
Published Date 1969/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202096
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はじめに
呼吸機能の生理学的解明,疾患の質的,量的診断に「気流抵抗」は重要な手がかりの一つである。従来「気流抵抗」の測定は,間接的には最大吸気位からの努力性呼出時の気流の速度を測ることで,抵抗の傾向を知る方法(FVC, MBC等),直接的には気道抵抗をbody—plethysmographyによって求める方法,および食道内バルーンによって肺抵抗を求める方法,が採られてきた。間接法は手がるな方法で一般臨床家に多く用いられているが,被験者の呼出努力の程度,呼吸筋の強さ,肺弾性などによって影響され,流量の減少は必ずしも抵抗の増大を意味しないことが報告されている。また直接法は気流抵抗値を定量的に把握する優れた方法であるが,装置の点で問題があって一般的なものとはいえない。一方,臨床的に簡便にしかも客観的に気流抵抗を測定する方法は,最近の大気汚染の問題とも関連して,その開発が望まれていることも事実である。
気流抵抗を簡便に,客観的に求める方法としてオシレーション法(oscillation technique)による呼吸抵抗の測定法が,すでに本誌にもとりあげられている1)。本稿ではそれとの重複を避ける意味でもその後,日本光電によって開発された呼吸抵抗計(respiratory resistance meter) MRP−6型を参考としながら装置と測定上の若干の問題点を中心として解説をすすめたい。
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