Japanese
English
Bedside Teaching
解離性大動脈瘤薬物治療の問題点
Drug Therapy of Dissecting Aortic Aneurysms, Some Problems
望月 茂
1
,
仁木 偉瑳夫
1
Shigeru Mochizuki
1
,
Isao Niki
1
1国立八日市病院内科
1Internal Medicine, Yokaichi National Hospital
pp.1387-1391
発行日 1980年12月15日
Published Date 1980/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203685
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従来解離性大動脈瘤は特にわが国では稀な疾患と考えられてきた。しかしながら最近の診断学の進歩,病理解剖の普及などの結果,必ずしも稀な疾患とは考えられず,元来本疾患を念頭に置かない為に,また,その症状の多様性ゆえに,心筋梗塞症,脳血管障害,急性腹症などと誤診されることが少なくなかったと考えられる1)2)。治療面においては,初期の手術成績は芳ばしくなかったが,近年De Bakeyらのグループ3)を初めとして,多くの優れた手術成績が発表されている。1965年Wheatら4〜7)は解離性大動脈瘤の積極的降圧療法を提唱した。薬物治療は症例によっては適応があるものと思われるが,根治療法でない点注意が必要と思われる。本稿では解離性大動脈瘤の治療をめぐる問題,特に薬物治療の問題点について述べてみたい。
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