—Herbert Spencer—Pathology of the Lung（Excluding Pulmonary Tuberculosis）（3rd ED．， 1977, Pergamon Press Ltd, Oxfprd）

　肺の病理学の教科書として既に確固たる名声をもつHerbert Spencerの"Pathology of the Lung"は，1962年の初版以後1968年に第2版が出板された。1977年の第3版は，それから実に約10年振りの改訂版である。いかに名著といえども日進月歩の進歩のみられる自然科学の分野では，過去の名著必ずしも現在の名著とはいえず，大いなる欠落部分を有すると判断される場合もありうるものである。第3版ではほぼ全章にわたって，何らかの改変，加筆がなされている。しかし全体の構成は従前通りに保たれており，各論記述式のいわゆる教科書らしさがある。座右の銘として，あるいは辞書代りにも利用できる良さは前版同様である。