名著案内
—William Snow Miller—The Lung(Second Edition)
長野 準
1
1国立療養所南福岡病院
pp.649
発行日 1978年7月15日
Published Date 1978/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203219
- 有料閲覧
- 文献概要
医学は解剖学より始まる。Vesalius(1515〜1564)より4世紀半の時間を経て,人体解剖学は著しい進歩をとげた。顕微鏡の開発(1590年頃)は,肉眼的可視範囲を超えた微細構造の研究に多大の寄与をした。近年の電子顕微鏡の開発は,さらに超微構造の研究をますますさかんにしている。
正常肺についての光学顕微鏡を用いて見うる範囲の研究は,今日ほぼ究めつくされたといっても過言ではないようである。このWisconsin大学の解剖学の名誉教授William Snow Millerの"The Lung"は,その集大成とみなすことができる。本書は肺の組織解剖を学ぶために,最初の必読の書であり,また座右の書として折にふれての利用価値は高い。
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.