Japanese
English
解説
毛細血管の物質透過性
Capillary permeability
神谷 瞭
1
Akira Kamiya
1
1東京医科歯科大学医用器材研究所
1Institute for Medical and Dental Engineering, Tokyo Medical and Dental University
pp.487-497
発行日 1979年5月15日
Published Date 1979/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203363
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
毛細管壁を通る物質の透過性(permeability)はその物質の物理化学的な特性と,それを通過させる毛細血管の構造あるいは機能によって決る。従って,毛細管の透過性を論ずる場合,その超微細構造(ultrastructure)との関連が特に重要である。
良く知られているように,毛細血管は一層のやや扁平な内皮細胞(endothelium),それを取りまく基定膜(basement membrane)および周皮細胞(pericyte)を含む外膜よりなり,血液と組織とを分ける隔膜(barrier)として働く。内皮細胞膜は脂質でできているので,酸素や炭酸ガスのように脂溶性(lipid soluble)な物質は毛細管壁の全面を通過して拡散することができるが,非脂溶性(lipid unsoluble)な物質の交換には特定な通路が必要となる。
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.