Japanese
English
綜説
血管透過性亢進物質
AGENTS FOR INCREASING VASCULAR PERMEABILITY
藤井 節郎
1
,
田村 禎通
1
Setsuro FUJII
1
,
Yoshiyuki TAMURA
1
1徳島大学医学部酵素研究施設酵素生理部門
1Department of Enzyme Physiology, Institute for Enzyme Research School of Medicine, Tokushima University
pp.669-675
発行日 1976年9月1日
Published Date 1976/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201628
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血管透過性を亢進する物質として,ヒスタミン,セロトニンおよびこれを遊離させる物質,キニン,あるいは補体系の生成物としてのアナフィラトキシンなどが知られている.これらの物質は炎症のchemical mediatorであり,生体が何らかの原因によつて損傷を受けたり,抗原抗体反応が起こつたりすると,補体系,線溶系,キニン産生系のプロ酵素が活性化され,それに伴なつて産生される.本稿では,これらの血管透過性亢進物質の化学的性状や生成機序および炎症における役割について概説したい.
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