Japanese
English
Bedside Teaching
左心房壁の石灰化
Calcification of the left atrium
児玉 隆子
1
,
登坂 正子
1
,
水戸部 秀利
1
,
広沢 弘七郎
1
,
金子 昇
2
,
今井 三喜
2
Ryuko Kodama
1
,
Masako Tosaka
1
,
Hidetoshi Mitobe
1
,
Koshichiro Hirosawa
1
,
Noboru Kaneko
2
,
Miki Imai
2
1東京女子医科大学附属心臓血圧研究所内科
2東京女子医科大学附属心臓血圧研究所第一病理学教室
1Dept. of Intern. Med., The Heart Institute of Japan, Tokyo Women's Medical College
21st Dept. of Pathology, The Heart Institute of Japan, Tokyo Women's Medical College
pp.561-567
発行日 1978年6月15日
Published Date 1978/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203209
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左心房の石灰化についてはすでに欧米において113例の報告があるが本邦では今回報告する7例を加えても14例にすぎない。石灰化は胸部X線検査で不明確な場合があり,手術や剖険で偶然発見されることが多い。近年,ultrasoundcardiogram (UCG)による診断が進歩していているが,この方法によっても必ずしも診断は容易ではない。従来その石灰化はリウマチ性心内膜炎の繰り返しにより心内膜や心内膜下におこるとされているが,今回病理学的に検討しえた自験6例において上記部位には石灰化はみとめず,本来の左房内膜より更に内側に石灰化をみている。
本稿では自験例における臨床病理学的所見を述べるとともに,今まで報告されている左房の石灰化に関する文献的考察ならびに診断および手術時の問題点について述べてみたい。
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