Japanese
English
臨床報告
左心房粘液腫の1治験例
A case report of left atrial myxoma
松浦 雄一郎
1
,
山科 秀機
1
,
三島 斉
2
,
外尾 明利
2
,
滝沢 伊津夫
2
,
花木 千尋
3
,
門前 徹夫
4
,
宮西 通博
5
,
児玉 和紀
6
,
Robertson, T. L.
6
Yuichiro MATSUURA
1
1県立広島病院胸部外科
2県立広島病院放射線科
3県立広島病院麻酔科
4県立広島病院第1研究検査科
5広島大学医学部内科学第2講座
6放射線影響研究所
pp.235-241
発行日 1976年2月20日
Published Date 1976/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206447
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はじめに
心臓腫瘍は非常にまれな疾患で,ことに十数年前までは剖検時に確定診断が下される域をこえず,したがつて当時は根治的治療の対象となることはほとんどなかつたといわれている.近年の各種の循環器検査法,中でも心超音波診断法,心血管造影法等の精密検査法の確立により,心臓外科の発達とあいまつて心臓腫瘍は生前に的確に診断され,うまく剔出されるようになつた.
最近,私どもも内科医の下で心超音波診断法により左心房腫瘍と診断された重篤なうつ血性心不全を示す61歳女性に遭遇し,心血管造影法によりその存在を確認し,体外循環下開心術により腫瘍剔出に成功したのでここに症例報告することとする.
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