Japanese
English
特集 冠動脈造影
冠動脈起始異常と側副血行
Anomalous origin of the coronary artery and coronary collateral circulation
藤本 淳
1
,
広部 一彦
1
,
筆本 由幸
1
,
吉野 孝司
1
,
小林 亨
1
Kiyoshi Fujimoto
1
,
Kazuhiko Hirobe
1
,
Yoshiyuki Fudemoto
1
,
Takashi Yoshino
1
,
Toru Kobayashi
1
1大阪府立成人病センター循環動態科
1Center for Adult Diseases, Osaka, Department of Circulatory Dynamics
pp.299-307
発行日 1977年4月15日
Published Date 1977/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203032
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冠動脈造影検査が導入された当初は,造影法の技術やカテーテルの工夫,また造影装置の問題があった。これらの諸問題が解決されるにつれ,検査法が普及化してくると,次は得られた造影所見を如何に適切に判読してゆくかという事になる。さらに造影所見は形態的観察であるから,これと臨床との関係,特に血流路としての役割などに注意が払われるようになってきた。もちろん観察された血流路は造影像であるから,簡単に説明することはできないし,この点については今後研究されなければならない点であろう。
著者に与えられた題目の"起始異常および側副血行"は造影所見の適切な判読に必要な基礎知識にも含まれるもので,知っておくことにより判読の誤りを防止する可能性があると思われるもので,前者に関してはGensiniの成書24)では"Pitfalls of Coronary Angiography"の題目(表1)の中に含まれている。また後者に関しては,Interconnecting anastomotic vesselsとして正常心に存在するものが,主要冠動脈に高度の狭窄や閉塞が生ずると,Visible collateral circulationとして造影上観察されるものである。
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