呼と循ゼミナール
不整脈の新しい見方(5)—Wenckebach型
比江嶋 一昌
1
1東京医科歯科大学第1内科
pp.142
発行日 1976年2月15日
Published Date 1976/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202867
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Wenckebach型の房室ブロックとは,通常P-R間隔が漸次延長し,1個のQRSの脱落をきたすものを指すが,この名称は心電図が登場する以前,それを頸静脈により診断したWenckebachの名に因んでいる。
Wenckebach型ブロックは,50年前脚枝で実験的に作られてはいるが1),従来は房室結節がその発生場所と考えられていた。しかし,最近では稀れな臨床心電図例を含めて,ヒス束心電図により房室結節のみならず,心房,ヒス束,脚枝,ヒスープルキンエ系に起こりうることが臨床的に示されている。
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