研究会紹介
(3)九州学童心臓検診研究会
戸嶋 裕徳
1
1久留米大・第3内科
pp.872
発行日 1973年9月15日
Published Date 1973/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202535
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地域医療活動の一環として,学校医による学童の心臓検診が最近各地で熱心に行なわれるようになった。検診方式としては昭和42年度厚生省科学研究班「児童における心疾患の診断基準の設定と管理に関する研究」報告書が一般に採用されているが,実際の実施に当っては色々問題点が少なくない。そこで心臓検診に関するあらゆる問題を研究討議し,その対策を講じて検診の推進を計り,九州地区における学童の心疾患を早期に発見し,適切なる管理を行ない治療を推進し,あわせてその予防につとめ,もって学校教育の充実を計り,より健康なる社会人を育成することを目的として本研究会が発足した。本会は学童の心臓検診に関与するものおよび本会の趣旨に賛同する者をもって構成されるが,会員の主体は学校医である。研究会は第1回目を福岡市で開催し(昭和44年),その後は年に1回九州各県の持ち回りとして開催している。年々会員数は増加し昨年の研究会は約200人の会合となった。
研究会の発表内容は各地域における小,中,高等学校における心臓検診成績とその方法論の検討が中心であり,適宜特別講演も企画されている。延岡市の検診グループは昭和42年以来約25,000人の学童に対し,全員心電図および一点心音図検査を実施し興味ある成績を発表している。
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