Japanese
English
綜説
血液の酸素平衡機能とDPG
Oxygen Equilibrium Function of Blood and DPG
中馬 一郎
1
Itiro Tyuma
1
1大阪大学医学部第1生理学教室
1Department of Physicochemical Physiology, Medical School, Osaka University
pp.796-802
発行日 1973年9月15日
Published Date 1973/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202527
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血液の酸素分圧PO2(またはlog PO2)に対して酸素飽和度So2をプロットした曲線を酸素平衡曲線(図1)という。この曲線の形はヘモグロビンが正常であれば一定で,その座標上の位置(酸素親和性)は温度,pH,PCO2(または塩基過剰BE)のみによって規定されると最近まで考えられていた。この考えを正しいとすると,生理的条件,すなわち37℃,pH 7.40, PCO2 40 mmHg(BE=0)における血液の酸素平衡曲線は精密に測定されているので1),この酸素平衡曲線上の1点と上記3要因との間の関数関係が知られたならば,任意の条件における酸素平衡曲線を理論的に画くことができ,PO2のみの測定からSO2を知ることが可能である。
1966年,Severinghaus1)はこの考えに基づき,かつ3要因の酸素親和性に対する影響はそれぞれ独立であると仮定して,3要因の変動に基因する同一SO2値を与えるPO2値の変化を示す経験式
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