Japanese
English
装置と方法
トランスデューサー(ユーザーのために)(Ⅳ)血流
Fundamentals for Blood Flowmetry
沖野 遥
1
Haruka Okino
1
1北海道大学応用電気研究所メディカルトランスデューサ部門
1Medical Transducer Division, Institute of Applied Electricity, Hokkaido University
pp.961-963
発行日 1972年11月15日
Published Date 1972/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202433
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Ⅰ.血流測定の目的と方法
生体について血流を測ろうという場合に測定の対象,部位,精度,手段の難易,測定の目的などをまず第1に考えて,血流測定に対する自己の立場を鮮明にすることが先決問題である。この立場からみて最適の手段を選ぶのであるから原理的にまた具体的に色々な妥協を強制されることになろう。この種の測定に際していつも問題になる点はその測定法の能力の限界を十分に認識しているか否かであって,不可能な精度を要求したり,また性能以上の内容を測定結果から自己流に誘導して非常識な研究内容を発表している例もよく見かける。したがって血流測定に限らないが,ある測定について同種の同じ目的を持った測定の誤差は何%以下でなければならないとは決められない。誤差の少ないことのみを良しとするのは当らないのであって,その誤差限界を知悉して測定結果をどう判定するかが大切である。
一般論としてある測定を行なう場合に直接測定対象に触れて測るほど測定精度は向上するが,生体測定では直接触れられないという現実的な制約が多い。血流測定についても全くそのような制約があって,手技的に大別すると,
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