Japanese
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装置と方法
トランスデューサー(ユーザーのために)(Ⅰ)入門
Fundamental Concepts on Medical Transducers
沖野 遥
1
Haruka Okino
1
1北海道大学応用電気研究所メディカルトランスデューサ部門
1Medical Transducer Division, Institute of Applied Electricity Hokkaido University
pp.675-679
発行日 1972年8月15日
Published Date 1972/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202403
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Ⅰ.トランスデューサーの使命
生体計測用のトランスデューサー(以下はTRと略記する)は生体内の現象を観察,記録,分析する場合に,生体現象がそのままの形では定性または定量的に記録分析できない時に生体現象を検者の五感で認識判定しうる形に変換するが,中でも生体現象に直接ふれてそれを検出する部分をいう。結局,検出して他種の信号に変換するわけだが変換量ともとの生体現象やその変化量が正比例関係になければならない。最終測定結果が数値やカーブとして示されるためには途中の信号増幅が直線比例しやすく比較的操作が容易という理由で
生体現象→TR→電気信号
の変換が行なわれている。したがって電気信号化が最良な手段だからではなく容易な手段なのである。最近問題になっている画像処理などの面では対称の発見,認識,分別などの点で電気的手法ははなはだ困難な障壁に対峙したままで困っている。この問題点はTRではなくて変換法をどうするかというphilosophyが問題なので,全体をそのままみるか,特徴を抽出するのか対称の形のみでなく色彩をも含めて細胞診,字の読取り,犯人の割出しなど大変な努力がなされている。
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