小さな工夫
指尖脈波用トランスデューサーを用いた勃起の記録
青木 光
1
,
萬谷 嘉明
1
1岩手医科大学泌尿器科学教室
pp.406
発行日 1985年5月20日
Published Date 1985/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204044
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勃起を客観的に記録すること(penile tumescensemonitoring;PTMと略す)は,インポテンス患者を診断し治療するうえにおいて重要な情報を与えてくれる。たとえば,Rem睡眠時に出現するnocturnal peniletumescense (NPTと略す)の観察は,インポテンスが器質的原因によるものなのか機能的原因によるものなのかの判定に役立ち1),またauditory and visual sexualstimulationに反応して起きる陰茎変化のモニターは,インポテンスを主訴とし外来を受診してくる患者のスクリーニングテストとして利用されている2)。
PTMは,陰茎の体積変化をモニターする方法と陰茎の周径変化をモニターする方法とに大別されるが3),実施方法が簡単であるという点で,一般的には後者がより多く利用され,水銀ひずみ計(marcury strain gauge)が数社より市販されている。ただし,これらは比較的高価なために,一般市中病院において,単にインポテンス患者の診断・治療の目的のみで手軽に購入し得るものとは言い難い。
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