Japanese
English
特集 ICUにおける呼吸管理の問題点
換気の調節
Control of Ventilation
神山 守人
1
Morito Kamiyama
1
1杏林大学医学部麻酔学教室
1Department of Anesthesiology, School of Medicine, Kyorin University
pp.835-838
発行日 1972年10月15日
Published Date 1972/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202419
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
麻酔中に人工呼吸を行なうことはほとんどすべての手術でルチーンなものとなりつつあるが,いざ人工呼吸がどうあるべきかについては議論が多い。それはいかに生理学的な条件に近づけて人工呼吸を行なってもそれは所詮は非生理学的,人工的な手技を用いているにすぎないからである。本論文ではこれら非生理学的なものをいかに生理的なものに近づけて換気を行なうべきかについて解説を試みたい。
麻酔中における人工呼吸は大きくわけて少ない自発呼吸を補って換気の増大をはかる補助呼吸と自発換気のない生体の換気を容易に人工的に維持するいわゆる調節呼吸の2通りにわけることができる。しかし調節呼吸は広義に補助呼吸も含めている場合も多い。従来,狭義の調節呼吸についてはよく研究がなされているが補助呼吸についての研究が少ないのは,呼吸パターンの解析が困難なこともあるが,生体自体が一つの制御系を構成しているのをさらに制御する困難があるのではなかろうか。
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.