図解病態のしくみ 肺機能の障害・1
換気障害
田中 元一
1
1東京逓信病院・呼吸器科
pp.1480-1481
発行日 1974年11月10日
Published Date 1974/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205671
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肺における呼吸は,換気,血流(循環)および拡散の3要因によって行われている.これらの要因は,各種呼吸器疾患において,それぞれ別々に障害されるわけでなく,多かれ少なかれ,各要因が混在しているが,疾患によっては,いずれかの障害が強く現われるものがある.今回は換気障害について解説する.
肺の呼吸運動によって出入する空気の量(肺気量)はスパイログラムより測定される(図1).深吸気位より被験者に最大の努力によって呼出を行わせると,図2のような努力性呼気曲線が描かれ,これによって努力性肺活量,時間肺活量などが測定される.スパイログラムより換気に関する基本的な測定値が得られるが,残気量は別に測定しなければならない.
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