今月の主題 肺機能検査から疾患肺へ
病変部位と機能検査
換気調節異常
本田 良行
1
Yoshiyuki HONDA
1
1千葉大学医学部・生理学
pp.2050-2052
発行日 1981年12月10日
Published Date 1981/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217533
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呼吸調節系の構成
近年呼吸調節に関する研究は数多く,簡単にまとめることはむずかしい.図1は,ごく模式的にその大要を示した.呼吸ポンプとしての肺の動きは,その周囲を囲んでいる胸郭の運動によって他動的に行われる.胸郭運動は,呼吸中枢群より脊髄を通って,横隔膜と肋間筋がドライブされることによって達成される.換気の大きさは,安静時から最大時には十数倍にも及ぶほど大きく変化する.その大きさを決める呼吸中枢の活動は,図1に示すように少なくとも4つの入力がある.
1)皮質,視床下部,脳幹網様体などの高位中枢からの影響.意識のレベルにより左右されることが大きく,行動性調節(behavioral control)とも呼ばれる.
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