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講座
ヘモグロビンのkinetics(Ⅲ)Loading and Unloading
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川城 丈夫
1
Takeo Kawashiro
1
1慶応義塾大学医学部内科学教室
1Department of Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.657-664
発行日 1972年8月15日
Published Date 1972/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202401
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生体が外気よりO2をとり込み,それが組織に輸送される過程,および組織の代謝産物であるCO2が体外に排出される過程は図1の如くに考えられている。
組織において組織毛細管壁を通過し血液を離れたO2が組織細胞に到達する過程,および組織細胞で産生されたCO2が組織毛細管血に到達する過程は,それぞれの分圧較差に基づく"拡散"によって説明されている。したがって,組織O2分圧を十分な高さに維持するためには毛細管血の高いO2分圧が必要なことはいうまでもない。しかし,O2分圧が高い値を示しても,もしO2含量が不足している場合は,毛細管血のO2分圧は組織を通過するにしたがい急速に低下し,O2は毛細管から離れた細胞には到達しえないということも生じるであろう。したがって,組織毛細管血のO2はその分圧は十分に高く,しかもその量も十分でなくてはならない。
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