Japanese
English
特集 心筋収縮
Myocardial MechanicsとCardiac Parameters
Myocardial Mechanics and Cardiac Parameters
中村 芳郎
1
,
中沢 博江
1
Yoshiro Nakamura
1
,
Hiroe Nakazawa
1
1慶応義塾大学医学部内科学教室
1Department of Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.289-297
発行日 1972年4月15日
Published Date 1972/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202369
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
心筋が収縮して心臓の容積を減少させ,血液を大血管に駆出している現象を物理量としてあつかうことが非常に複雑なこととは考えられない。たとえば心拍出量は1分間に何lかの血液を心臓が大血管に送り出している量であり,l/minという単位で示され,各測定法ごとに種種の問題があるとしても,立派な量的表現である。
心臓の活動の目的は,全身に全身の器管,組織が必要とする血液を送り出すことにあると考える立場からみれば,心臓の能力を示す最も重要な指標は心拍出量である。しかし,心拍出量の決定因子は,たとえばGuyton1)のvenous returnとmean systemic pressureの関係を示すsystemic function curveとcardiac outputと右房圧の関係を示すcardiac output curveとの交点equilibrium pointが心拍出量となる(図1)考え方からもわかるように種々であり,循環系のうちの心臓のみで規定されるものではなく,心臓以外の末梢の状態でも左右される。
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.