Japanese
English
Bedside Teaching
脳卒中と換気
Cerebrovascular Stroke and Ventilation
田崎 義昭
1
Yoshiaki Tazaki
1
1北里大学医学部内科学教室
1Department of Internal Medicine, Kitasato University, School of Medicine
pp.589-596
発行日 1971年7月15日
Published Date 1971/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202284
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はじめに
脳卒中で呼吸障害を示すものは予後が悪いとされている。沖中ら1)は脳出血について検討し,呼吸障害のあるものは24時間以内に53%,10日以内に88%が死亡するのに対し,呼吸障害のない者では24時間以内の死亡は11%,10日以内の死亡は33%で呼吸障害の有無は予後の判定に重要な意義を有することを指摘している。佐々(貫)も2),高鼾は昏睡が重篤であることを示すのみであるが,呼吸不整,喘鳴を伴なう呼吸,Cheyne—Stokes呼吸を示すものは予後が悪いとしている。このように脳卒中の呼吸障害で予後と関係があるのは主に換気異常である。最近Plumら3)の臨床病理的な研究により換気異常の神経学的な意義が次第に解明されつつある。そこでここでは脳卒中患者を前にして換気異常を認めたとき,どのように考え,他にどんな点をチェックすればよいかを記してみたい。
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