Japanese
English
ジュニアコース
低O2血症の診断
Diagnosis of Hypoxemia
川城 丈夫
1
Takeo Kawashiro
1
1慶応義塾大学医学部内科学教室
1Department of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.401-407
発行日 1971年5月15日
Published Date 1971/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202262
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はじめに
hypoxiaとは生体内のいずれかの場所において,O2含量またはO2分圧の減少している状態であるとCom—roe1)は述べている。Dejours3)は細胞で(さらに正確にいえば細胞のoxidizable substratesで) O2が不足している状態をhypoxiaと定義している。
今ここで述べようとしているhypoxemia低O2血症は血液中のO2含量またはO2分圧が,減少している状態であり,hypoxiaをもたらす一つの要素である。低O2血症が存在すれば,組織はhypoxiaとなるであろうが,低O2血症がないからといって,必ずしもhy—poxiaがおこらないとはいえない。すなわち低O2血症があれば体内臓器の多くにおいてhypoxiaがおこるであろう。低O2血症がなくとも特定臓器のO2消費と血流との関係などによっては,その臓器のhypoxiaはおこりうる。
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