Japanese
English
装置と方法
動物実験に関して(2)—動物の肺
Animal Lung
太田 保世
1
Yasuyo Ota
1
1慶応義塾大学医学部内科学教室
1Department of Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.603-609
発行日 1969年7月15日
Published Date 1969/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202046
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はじめに
動物実験においては,ともすると注意を怠りがちな,あるいは実験本来の目的とは直接の関係がないとしてあまり注意されないことに,動物側の基礎的諸条件,たとえば換気量や体温などがあげられよう。ときには,これらの条件設定がそれほど重大な意味をもたない場合もあろうが,少なくとも呼吸とか循環とかについての動物実験では,これら動物側の基礎条件が実験結果およびその解釈に及ぼす影響はきわめて大きいといえよう。
ゆえに本稿の目的とするところは,動物の肺およびそれに関連した生理学的現象における,動物の種類による差について考察するとともに,筆者らが行なっているイヌを用いた動物実験でどのような点に注意をはらい,どのような対策をとっているかを具体的に述べ,動物実験を施行される場合の参考に供したい。
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