Japanese
English
ジュニアコース
心不全(1)—心性ショック
Cardiac Failure (1):Cardiogenic Shock
吉竹 毅
1
,
岡田 和夫
2
Tsuyoshi Yoshitake
1
,
Kazuo Okada
2
1東京大学医学部胸部外科
2東京大学医学部麻酔科
1Department of Thoracic Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo
2Department of Ancsthesiology, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.883-892
発行日 1968年10月15日
Published Date 1968/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201949
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はじめに
最近測定,分析法の進歩に伴い,shockの発生病理について,ある程度詳細に分析解明されてきたが,依然として不明の点が多い。もちろん,shockの定義についても莫然とした表現が多く,明快な説明はなされていない。心性shock (cardiogenic shock)についても同様で,一応心臓におけるpump機能の著しい低下に起因する急性循環不全による症候群1)−18)とされ,臨床的には血圧低下(80 mmHg以下),皮膚蒼白,冷汗および無関心を主徴とする2)7)−10)。もちろん,他の原因で発生するshock症候群の場合でも心拍出量の低下をきたすことがあるが,これらは直接その原因が第一義的に心臓に由来するものでなく,二次的に誘起されるので,その発生機序に関して心性shockとは異なる。以上の定義に従って,今なお不明の点は多いが,諸家の報告を参考として,以下その概要を述べてみたい。
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