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講座
循環の比較生理学(1)—心臓の構造ならびに拍動性
Comparative Physiology of Circulation (1):Heart Construction and its Periodic Contraction
小山 富康
1
Tomiyasu Koyama
1
1北海道大学応用電気研究所生理
1Department of Physiology, Institute of Applied Electricity, Hokkaido University
pp.953-960
発行日 1967年11月15日
Published Date 1967/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201839
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はじめに
循環の比較生理学というとき,基礎医学の研究の上で比較の対照となるものか,あるいは単に各種動物の循環機能を並列して眺めてみようというのか,いずれの立場をとるかによってその体裁はかなり相異したものとなるであろう。前者の立場をとるには,基礎医学で問題とする各種の数値が広い範囲の動物種について出そろっていなければならない。しかし従来このような観点から,無脊椎動物まで研究された例はほとんどない。後者の観点に立つものは,動物種の特徴的機構をむしろ形態面より記載した例が多い。本稿では動物界で広く比較できる心とその拍動性の問題をとりあげ,興味ある現象と,哺乳動物にいたる起源を探りうるものを従来の報告からまとめてみた。
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