Japanese
English
綜説
循環面よりみたAldosterone
Aldosterone and Circulation
鳥飼 龍生
1
,
塩路 隆治
1
,
後藤 興治
1
,
前橋 賢
1
Tatsuo Torikai
1
,
Ryuji Shioji
1
,
Koji Goto
1
,
Masaru Macbashi
1
1東北大学医学部内科
1Dept. of Internal Medicine, Tohoku Univerisity
pp.543-550
発行日 1966年7月15日
Published Date 1966/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201610
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緒言
1937年に,desoxycorticosterone (DOC)が合成されたが,1940年にはこれがAddison病患者に用いてその低血圧を改善し,生命を延長させ,さらに過量投与によっては高血圧を生ぜしめることが観察された。その後,1952年になりさらに強力な電解質作用を有するaldosteroneが発見され,これが鉱質代謝を支配する主要なホルモンと推定された。ついでaldosterone分泌過剰によって生ずる原発性アルドステロン症が報告され,その高血圧は,副腎腺腫の摘出によって治愈することが認められた。また浮腫あるいは腹水を有する疾患や,悪性高血圧では,aldosterone分泌が増加していることが知られた。さらに最近6年間には,このaldoste—rone分泌と,強力な昇圧物質であるangiotensinとの間の密接な関係が次第に明らかにされ,renin-angio—tensin aldosterone系が循環系の生理および病態生理に果している役割が注目されるに至った。
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