Japanese
English
ジュニアコース
末梢血管造影法
Peripheral Angiography.
石川 浩一
1
,
森岡 恭彦
2
Koichi Ishikawa
1
,
Yasuhiko Morioka
2
1東京大学医学部石川外科
2東京大学部石川外科
1Dept. of Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo
2Dept. of Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo.
pp.719-728
発行日 1965年9月15日
Published Date 1965/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201494
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はじめに
1895年,レントゲンの出現にひきつづき,Has—chekやLindenthal1)はヒトの切断上肢動脈に造影剤を注入して動脈撮影をおこなった。その後,1923年,Sicard2)やBerberich3)らによって,はじめて生体における血管造影がおこなわれた。初期においては,良い造影剤がえられなかったために造影はなお不十分でしかも必ずしも生体に対して安全とはいえなかった。その後,優秀な有機沃度剤が開発されるにしたがい,血管造影の適応と知見が急速に増大し,今日では血管系の病変を知るためには血管造影は欠かすことのできない検査法となっている。しかし血管造影の乱用は患者にやたらな負担をかけるのみならず,ときには疾病そのものを悪化させる危険もあり,またせっかく造影を試みたのに造影が不十分であったりすることがしばしばある。この点適応疾患の選択と造影に関する基礎的知識が必要とされる。以下これらのことを中心に述べてみたい。
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