Japanese
English
ジュニアコース
肝循環
The Hepatic Circulation.
吉利 和
1
,
田岡 賢雄
1
Yawara Yoshitoshi
1
,
Yoshio Taoka
1
1東京大学医学部内科学教室
1Dept. of Internal Medicine, Faculty of Medicine, University of Tokyo.
pp.753-760
発行日 1964年10月15日
Published Date 1964/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201371
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
まえがき
肝の循環動態を理解するためには,まず肝の脈管構成の特異な点に注目する必要がある。すなわち肝の輸入血管は門脈と肝動脈の二つの系統から成立つており,両者はともに肝内で細かく枝分れしたのちいずれも類洞(sinusoid)に注いでいる。類洞はDisse腔を隔てて肝細胞と接しており,諸物質のtransportに直接関与していることは周知のことである。類洞には,境界板に並行するものと,これより分かれて放射線状に中心静脈の方へ向うものとの2種があり,肝小葉の各部分でこれら類洞は相互に交通して細網状を呈している。
肝の輸出血管は肝静脈で,中心静脈より小葉下静脈(sublobular vein),ついで集合静脈(col—lecting vein)となり,さらに集つて肝静脈となる一つの系統である。
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.