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文献抄録
Juxtaglomerular complex過形成—Bartter, F. C.;Pronove, P.;Gill, F. R. Jr. & Mac Cardle, R. C.:Am. J. Med.33(6):811〜829, Dec.1962.
Hyperplasia of the juxtaglomerular complex with hyperaldosteronism and hypokalenic alkalosis. A new syndrome.
pp.33
発行日 1964年1月15日
Published Date 1964/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201281
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普通のアルドステロン症とは大部ちがつた甚だ興味ぶかい記載であつた。5才黒人少年が株儒・テニターを主訴で入院。Ca正常,K2.2mEq,CO234mEq,Cl 75。EEGはdiffuse dysrhythmia,ECGは幼少型後方回転,ST低下,U出現。アルドステロン25〜50μg/24hで著しく亢進。Pitressin不応の尿濃縮不全あり。低K血性アルカロージスのつづく腎不全で腎性侏儒になつたとおもわれる。他の1例は25才無人男子,12才ごろより夜尿・疲労・筋力減弱あり半昏睡,K.1.28mEqで入院。両例にはこうした相異はあるが,低K血性アルカロージス,持続性アルドステロン症,正常血圧という点で一致する。腎生検で,傍糸球体細胞肥大肥厚,傍糸球体装置過形成,濃斑過形成,糸球体血管壁過染性が著明である。低K血はK排泄亢進(Na制限に不応,アルブミン,抗アルド剤に反応)によるものであつた。これはアンモニウム投与でも確かめられた。副腎には腺腫なく,球状層の過形成がみられ,アルド排泄亢進は血行力学因子に関連した変化と考えられた。血圧は正常であるが,傍糸球体装置過形成,血清アンギオテンシン様濃度高いことは,レニン分泌亢進を示した。アンギオテンシンIIを注射するに反応が甚だ低い。
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