Japanese
English
診療指針
心膜炎の治療
The Pericarditis and its Treatment
高階 経和
1,2
Tsunekazu Takashina
1,2
1淀川キリスト教病院
2美原病院内科
2The Department of Medicine, Yodogawa Christian Hospital
pp.357-362
発行日 1963年5月15日
Published Date 1963/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201208
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I.まえがき
近年心臓疾患の診断及び治療は,目ざましい進歩を見せて来て居る。その中,心膜の生理学的意義特に心臓の血行力学cardiac hemodynamicsのregulationに関する多くの研究がなされて居るが1)〜9)心室内圧に対してどの程度に心膜内圧が関与して居るかについては,近年多くの研究が発表されて来た10〜26)。併し一方,生体膜の生物理化学的な水分電解質の代謝の問題を研究する上で,心膜が体内における肋膜,腹膜等とともに,重要な生理学的役割を持つ事が,最近の研究により明らかにされて来た27)〜32)。著者は,これ等の問題が,心膜炎の治療の上で,どの程度重要な要素として働き,かつ治療を決定して行く上に必要であるかを臨床生理学的な立場から検討して見度いと思つて居る。
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