Japanese
English
方法と装置
血中カテコールアミン測定法—エチレンジアミン法
Measurement of Blood Catecolamine.
楊 俊哲
1
,
岩崎 栄
1
Shuntetsu Yo
1
,
Sakae Iwasaki
1
1慶応義塾大学医学部内科教室
1Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University.
pp.287-291
発行日 1963年4月15日
Published Date 1963/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201199
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I.緒言
体内に存するカテコールアミン(カテコール核を有するアミン,CAと略す),なかんづく,アドレナリン(Aと略す)に関し,その化学的,生理学的あるいは薬理学的研究がOliver and Schae—fer(1895),高峯(1901),Aldrich(1901)らによつて解明されてからすでに久しい。しかし,その測定法について,よいものがなかつたため,その重要性が強調されながらも薬理学的研究にとどまつていた。Von Euler(1946)がCA様物質の測定法を発長し,続いてWeil—malherbe and Bone(1952)の変法,さらに本邦今泉教授一門の変法がでてから,その測定法の信頼性がようやくたかまつてきた。ときあたかも循環系,内分泌系および精神神経科領域の体内CA代謝研究の必要性から,CA測定成績が続々あらわれ,これら領域における進歩発展に貢献してきた。
CAの代表的なものとしてのAおよびノルアドレナリン(Nと略す)は血中含有量(濃度)が極めて少なく,体内の組織(とくに副腎)に多く,また尿中に排泄される量(濃度)は血中濃度より比較的多いので,血中CAに関する研究は他の2者に比べて極めて微々たるものであり,ことに本邦においてそうであるのが現状である。
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