Japanese
English
原著
心疾患における色素稀釈法の診断的意義
Studies on the Dye Dilution Method for Diagnosis of Heart Disease
中村 隆
1
,
香取 瞭
1
,
渡部 哲也
1
,
宮沢 光瑞
1
,
内藤 誠一
1
,
石田 富一
1
Takashi Nakamura
1
1東北大学医学部中村内科
1The 1st Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Tohoku University.
pp.233-238
発行日 1963年3月15日
Published Date 1963/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201191
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I.緒言
色素稀釈法は循環時間の客観的な測定,心搏出量,肺血量の算出法として医界に導入されたが,その後単独にあるいは心カテーテル法と併用して心疾患の診断に重要な検査法として発展してきている。たとえば先天性心疾患の短絡部位,方向,短絡率の決定,弁膜疾患の弁逆流量の算出には欠くことの出来ない便利な検査法である。しかしながら本邦においては諸外国に比して臨床的応用例が少なく,その報告も著者ら1)2)3),田口ら4)5)の論文をみるにすぎない。また研究者の使用した方法,手技の違いによりかなり異つた結果が出されている。
著者らは先に先天性心疾患について報告したが更に症例を追加し,また新たに後天性弁膜疾患についても検索を行つたので,再び心疾患における色素稀釈法の診断的意義について報告する。
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