Japanese
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文献抄録
正常心の代謝機能—Bing,R. J.: Aln. J. Med.30(5):679~691, May 1961,他
Metabolic activity of the intact heart
pp.821
発行日 1961年12月15日
Published Date 1961/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201043
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ブドウ糖・焦性ブドウ酸・乳酸などを利用するが,ブ利用・摂取は動脈血ブ濃度による。後者が増加すれば心筋のブ利用も亢進する。しかし糖質以外にも燃料として用いうる。果糖も利用するが,必筋にはfructo kinaseが証明される。利用は活溌ではない。冠洞カテ法で脂酸利用も証明された。主に遊離脂酸らしい。脂肪食で血中脂酸が増加すると,心筋の脂酸除去率は100%以上になる。脂肪はリンパへ転送され,あるいは蓄えられる。空腹時の心筋遊離脂酸除去率は42%で,エステル化脂酸58%となる。後者は酸化される。個々の脂酸では,オレイン酸抽出が高く,パルミチン酸は低い,個々の脂酸それぞれの転換率をもつ。ケトン体利用は酸素摂取の5%,糖尿病ではそれが高くなる。アミノ酸利用も証明され,動脈血アミノ酸濃度が増加すると心筋の抽出率は荘大となる。以上は正常心であるが,無酸素心では,乳・焦の負平衡が常心である。糖原消失・乳増加・ブ6燐酸増加,phosphorylase a:総phosphory—lase比上昇,DPNH2増加など。一般に心筋は無酸素症に抵抗大で,乳・焦など以外の解糖中間代謝物は蓄積しない。糖原分解は乳産生より早い。細動・頻搏では冠洞血の乳・焦が増加,マロン酸脱水素酵素増加を見る。
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