Japanese
English
綜説
鞏皮症の肺病変について
Pulmonary manifestations of scleroderma.
田村 文彦
1
Fumihiko Tamura
1
1慶応義塾大学医学部内科学教室
1School of Medicine Keio University, Department of Internal Medicine, Cardiopulmonary Laboratory.
pp.812-821
発行日 1961年12月15日
Published Date 1961/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201042
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I.はじめに
鞏皮症は1752年Curzioによりはじめて記載されてより長く皮膚科領域の疾患としてとりあつかわれてきた。その後Steven(1898),Osler(1898)らにより全身的疾患として強調され,さらに近年Klempererら(1942)が膠原病の概念を確立してより,鞏皮症は膠原病の1つとして皮膚・皮下組織・骨・筋肉・腱・食道その他内臓諸臓器に広範な変化を起すことが注目されてきている。
皮膚病変は鞏皮症に必発のものであり,実際に皮膚病変によりはじめて本症の診断がつけられる例が大部分であるが,内臓病変が皮膚病変に先立つてみとめられる例の決して少くないことはLi—nenthalら(1941),Lloydら(1948),Wigleyら(1949),Haymanら(1952)によつても記されている。
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