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診療指針
脳溢血予防剤(ルチン及びアドレノクローム剤)使用法の再検討
Reconsideration of Dosis of the Prophylacsics of cerebral haemorrhage (Rutin and Adrenochrome).
袴田 八郎
1
Hachiro Hakamata
1
1熊本大学体質医学研究所臨床学研究部
1Department of Clinical Medicine, The Research Institute for Diathetic. Medicine Kumamoto Univ.
pp.263-268
発行日 1959年3月15日
Published Date 1959/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200740
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1.緒言
脳溢血の発生機序として,従来2説が提唱されている。1つは破綻性出血説である。木村・松岡1)はこの血管の破綻は脳細動脈壁の壊死が原因であり,Charcot等の主張する動脈硬化による栗粒動脈瘤の破綻によるものではないとし,藤井2)等は脳動脈の器質的変化は,全身の動脈硬化と密接な関係があるとしている。今1つはWestphal3)等の唱える毛細管機能異常による滲透性出血説である。
脳溢血の要因としては,脳動脈硬化によるか,或はまた透過性亢進によるかを問わず,所謂血管の脆弱化と脳動脈内圧の著しい上昇の2つが要因となり,この2つの要因の相互関係によつて脳血管の破綻が起ると考えられる。
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