講座
腦溢血
伊藤 恭次郞
1
1国立第二病院
pp.23-25
発行日 1954年3月10日
Published Date 1954/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200695
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脳溢血という病気について書くことになりましたが,読者の皆様が脳溢血患者の屍体解剖をごらんになられたことがありましようか,頭蓋内すなわち脳実質の中に出血を起すのであつて,ごらんになられた方ならばその出血の明かな部分を発見されたのでありましよう.脳実質に出血していて.しかも大出血の時には脳室内にも溢れ出ていることもあります.なんと恐しい病気でしよう.脳実質にかかる所見がある,即ち変化が認められたならばとうてい生きてはおられないことをただちに納得するのであります.
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