Japanese
English
綜説
先天性非青色症の研究・2—臨床所見と血行動態との関係並びに手術適応について
Noncyanotic Congenital Heart Disease. With Special Reference to Clinical Findings, Hemodynamics and Indication for Surgery.
井上 雄
1
,
井上 正
1
,
石川 敬
1
,
正津 晃
1
,
小田 豊
1
,
小沢 博
1
,
笹本 浩
2
,
田口 直弘
2
,
北田 茂
2
,
木村 甲子郎
2
T. Inoue
1
,
T. Inoue
1
,
T. Ishikawa
1
,
A. Shotsu
1
,
Y. Oda
1
,
H. Ozawa
1
,
H. Sasamoto
2
,
N. Taguchi
2
,
S. Kitada
2
,
K. Kimura
2
1慶応義塾大学医学部外科学教室
2慶応義塾大学医学部内科学教室
1Dept. of Surgery, Keio University
2Dept. of Internal Medicine, Keio University
pp.752-765
発行日 1957年11月15日
Published Date 1957/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200550
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Ⅲ.心室中隔欠損症
心室中隔欠損症は先天性心疾患のなかで最も頻度の多いものの1つであるが,軽症例から重症例の間に解剖的にも機能的にも極めて巾が広く,一律に論ずることは出来ない。
欠損孔は大多数が膜性部中隔にあり64)65),その大きさは0.2〜3cmと言われている66)。われわれの経験では極めて小さい場合,解剖に際しても右心側からは発見困難で,左室大動脈弁直下の精査によりはじめて確認し得る程度の例もある。欠損孔が極めて大きい例は,大動脈中隔と心室中隔の融合が全く起らなかつた場合と見做され,Lille—hei等67)は手術の立場からこの部位の解剖学的関係を詳細に記載している。筋性中隔に欠損のある場合は少数である64)68)。
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