Japanese
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綜説
心臓内直視手術に関する我々の研究
Studies on infracardiac surgery under direct vision.
榊原 仟
1
Sakakibara Shigeru
1
1東京女子医大
1Surgery, Tokyo Women's Medical College
pp.390-396
発行日 1957年6月15日
Published Date 1957/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200503
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Ⅰ.緒 言
浅学斐才の私が,先輩諸先生に対しまして斯る席上でお話申し上ぐる機会を与えられました事は身に余る光栄でありまして,この機会を与えられました宮川会長並に幹事諸先生に心から感謝の意を表すものであります。
さて心臓手術の中には直接心臓内部を見ながら手術をしなければ行えない種類のものがあります。中隔欠損の如きものがそれであります。また出来得れば心臓内部を直接目でみた手術をした方がよい種類のものがあります。僧帽弁や大動脈弁の弁膜症がそれであります。僧帽弁狭窄などは簡単なものは現在の盲目的手術で充分でありますが,弁尖下の狭窄があるような例では現在の触診手術では非常に困難であり充分な切開が不可能に近い場合があり得ますから,直視手術が安全であれば,是非共,直視手術が望ましいのであります。
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