特集 看護―生命にかかわる仕事
危機の時代に―人と社会を直視する基礎体力を育ててほしい
向井 承子
pp.22-26
発行日 2000年1月25日
Published Date 2000/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902190
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
縁あって,病気がちな家族とともに生きてきた.
すい臓癌で父をみとり,その後にみとった母も長い間,骨粗鬆症が原因で寝たきりだった.息子は幼稚園での猩紅熱集団発生がきっかけの慢性腎炎を抱えていたのだが,まるで追い打ちをかけるように事故に巻き込まれてクモ膜下出血で生死をさまよった.幸いいのち救われ,予想された後遺症もなく育ったのは運が良かったとしか言いようがない.私自身も,慢性の病をいくつか抱える.腹腔内の大出血でまさに死に瀕したこともあった.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.