Marfan氏症候群の1例

Marfan's Syndrome

　Marfan氏症候群は1896年dolichostenomelieとしてMarfanにより始めて報告され，1902年arachuodactylyとAchardにより命名されたものである。本症は蜘蛛状指趾症（Arachnodakty—lie）を主症状とし，運動器，眼，心臓血管系等の中胚葉組織に変化を来すものとされている。従つて又，Dystrophia mesodermalis congenitaの名称もある。

　私達は本症候群と診断し，又亜急性細菌性心内膜炎，及び肺結核の合併をみた1例を経験し得たので，ここに報告したいと思う。