Japanese
English
特集 整形外科領域の希少疾患診療
Marfan症候群
Marfan syndrome
谷口 優樹
1
,
岡田 慶太
1
,
大島 寧
1
,
田中 栄
1
Yuki TANIGUCHI
1
1東京大学医学部附属病院,整形外科
キーワード:
Marfan syndrome
,
Systemic score
,
Scoliosis
Keyword:
Marfan syndrome
,
Systemic score
,
Scoliosis
pp.1131-1139
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001845
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要旨:近年Marfan症候群への疾患理解が深まり,長期生存が期待されるようになってきた結果,ADLにも主眼をおいて筋骨格系症状を適切に管理することが重要となっている。Marfan症候群では高身長,細長い手指,胸郭変形,足部変形,硬膜拡張,臼底突出,側弯症,肘の伸展制限,関節弛緩性,低骨塩量などの様々な筋骨格系の症状を呈する。なかでも外反扁平足と側弯症は幼少期からの適切な評価と治療介入が必要であり,注意を要する。外反扁平足は足部痛のみならず下肢全長のアライメントにも影響を及ぼしうるため,足底板を用いて積極的に補正を行う。本症における脊柱変形は側弯のみならず後弯を呈することが特徴的であり,また進行速度も速く,管理に難渋する。早期から積極的に装具療法を行うべきだが,装具療法抵抗性の症例も多く,手術療法が必要となることも少なくない。中年期以降は骨粗鬆症の管理も重要であり,適切な評価と介入が必要である。
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