Japanese
English
原著
Acute induced anoxic anoxiaに関する研究
Studies on acute induced anoxia anoxia
長嶺 敦夫
1
A. NAGAMI
1
1慶応大学医学部内科
1School of Medicine, Keio Univ.
pp.559-572
発行日 1956年7月15日
Published Date 1956/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200394
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〔Ⅰ〕まえがき
呼吸器疾患・心疾患においては,その疾患が原発性であると続発性であるとを問わず,また介在する因子およびその変動の如何にかゝわらず,組織はAnoxiaの状態におちいり易い。そしてこの組織Anoxiaに由来し,またそれを根底として起る内部環境の変化と,その内部環境の変化に対応して生ずる二次的な生理学的変化とは,呼吸器・心疾患の病像の大部を決定する。故に,Anoxiaに対する生体の基礎反応を検討することは,これらの疾患を理解するうえにまつたく必要なことであり,臨床的にも意義あることゝ考える。
もとより実際にこれらの疾患について認められる組織Anoxiaは,組織に対するO2供給量の減少に基くabsolute tissue anoxiaのみではなく,身体運動その他による組織O2需要量増加に基くrelative tissue anoxiaの加わつたものである。後者はいわゆるmetabolic anoxiaと称せられるものであるが,こゝには組織のO2利用不能によるmetabolic anoxiaと区別するためにrelative tissue anoxiaと呼ぶことにした。Anoxiaを実験的に取り扱うときには,上の二つの場合をそれぞれ区別して考えなければならない。
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