Japanese
English
綜説
Emphysematous Bulla(假称気腫性嚢胞)の心肺動態とその術後の変動
Cardiopulmonary Haemodynamics in the Emphysematous Buila and its changes after Operation
佐藤 陸平
1
,
吉田 早苗
1
,
内田 久男
1
,
山中 陽一
1
,
門脇 正史
1
,
東本 春男
1
,
松本 昭男
1
,
西原 孝典
1
Rikuhei SATO
1
1神戸医大石川外科学教室
1Department of Ishikawa's Surgical Clinic, Kobe Medical College
pp.523-534
発行日 1956年7月15日
Published Date 1956/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200389
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Emphysematous Bullaについては欧米に於ては古く1926年頃よりW. S. Miller20)のBullaの解剖学的研究以来「レ」線診断学的に興味を引いていたのであるがその後1945年頃より胸部外科の進歩と共にこれが外科的治療の対象となつた。その頃よりこの手術の適応性の上から呼吸機能の検索が要求せられた。Bullaの肺機能に関するBaldwin,Richards,Cournand5)の呼吸機能の立派な論文がある。その後Warring & Lindskog39)は少数例のブラに対する切除を加え手術前後の肺機能検査の結果術後著明な肺機能の改善を報告している。最近はCrenschow9)10)11) Abbott1)2)3)は呼吸のみならず心臓カテーテルによる肺循環の面からもBullaの切除のみならず肺自律神経系の手術の追加の合理性を指摘している。
ひるがえつて我が国のBullaに対する研究を見ると我々の報告24)31)32)33)を除いては三,四の切除の症例報告21)22)を見るのみで,その心肺動態のまとまつた報告はない。
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