Japanese
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綜説 ブロンコスピロメトリー
肺切除とBronchospirometry—特に自然呼吸のもとに行われた術中の換気機能について
Pulmonary resection and Bronchospirometry
浅井 誠
1
Makoto ASAI
1
1国立東京療養所
1National Tokyo Sanatorium
pp.315-319
発行日 1956年4月15日
Published Date 1956/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200353
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近時,肺外科の発展と共に肺呼吸機能の問題も強調され,この分野の進歩も著しくなつた。特に肺呼吸機能と密接に関係するのは肺切除術(以下肺切除と略す)である。即ち肺切除は筋肉の切断,肋骨の切除,肺実質の減少,横隔膜の可動性の減少,肋膜の癒着等を伴い,更に術中に於ては術側肺の一時的虚脱,縦隔の偏位・移動と之に伴う対側の変化,又術後の胸腔内滲出液の貯溜等による永続的或は一時的の呼吸機能の低下を来す。このため肺切除を行うにあたつては術前のみならず術中・術後の呼吸機能の推移を考えずしては成り立たない。
臨床的には呼吸機能検査は換気・肺胞機能・肺循環の各方面から行われ,之等の相互的結果から判定されるが,ここでは主としてBronchospi—rometryによる換気機能に就て述べる。
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